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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

働くことがより健康になる会社に。株式会社ネクストビジョンにインタビュー

システム開発を行なう株式会社ネクストビジョン

ーー本日はよろしくお願いします。まずは、御社の沿革やおもな事業内容を教えてください。

有馬さん(以下、有馬):1999年4月に会社が設立し、初めはパソコンスクールの運営から事業が始まりました。その後、技術者の人材派遣事業にも携わり、現在はシステム開発が当社のおもな事業です。具体的にはホームページに関係するWebアプリケーションや製造業を中心としたシステム管理など、幅広いシステムの開発を手がけていることが当社の強みです。

製品としては、赤ちゃんが生まれたことをメールでお知らせする赤ちゃん誕生速報システムや、クマモルという休職者を支援するシステムなどを開発しています。

ーーありがとうございます。健康経営の取り組みを始めたきっかけを教えてください。

有馬:2008年のリーマンショックによる世界的な経済の悪化を受けて、仕事が3分の1まで減少する時期がありました。社員には自宅待機をしてもらったり、勉強時間に充ててもらったりして対応しましたが、自ら退職する社員が増え、半分の社員数である65人まで減少しました。それでも残ってくれた社員と力を合わせて仕事を進め、現在まで続けることができています。

この経験から、「勤めてくれている社員を大切にしたい」という思いが、いままで以上に強くなったことが健康経営に取り組み始めるきっかけとなりました。創業当初は、システム開発をする企業として「日本一おもしろいものづくりができる会社」を目指していたのですが、これを機に「働くことがより健康になる会社」を作っていきたいと考えるようになりました。働くことがより楽しく、より豊かになるよう健康経営を進めています。

また、健康経営の取り組みはすぐに結果が出るものではありません。ちょうど6年前、健康経営優良法人の認定制度が始まった頃に取り組みの成果が現れ、健康経営優良法人の認定を受けることができました。

衛生委員会の活用で社員の健康が会社の資産となった

ーー最初はどのような取り組みから始められましたか?

有馬:労働基準法や労働安全衛生法など、経営者の義務として守るべき法律について勉強し、理解することから始めました。

特に注力したのは衛生委員会についてです。まずは法律をもとに、「どのように運営するのか」「何をしていくのか」などを理解することから始め、衛生委員会とは「社員の声を聞き、会社を変えていく場所」だと理解するに至りました。問題点を出し、専門家も交えて改善策を検討することは、健康経営だけでなく経営にとっても重要なことです。これらを徹底したことで、会社の売上が向上したことから、健康が会社の資産となり、より良い経営を進めていくことができたと感じています。

ーー社員の皆さんの健康状態で改善が必要なことはありましたか?

有馬:健康経営を始める前は休職者の増加が課題でした。心身の体調を崩し、会社を休むことになる前に気付くことができず、突然出勤できなくなる社員が出ている状況です。病院に行くと「メンタル疾患で3カ月の療養が必要」と診断される方もいるなど、貴重な戦力を失う原因となることも多く、当社にとって大きな課題だと感じていました。

ーーどのような取り組みで改善を図ったのでしょうか?

有馬:この課題についても衛生委員会で、「この会社は今後どうしていくべきか」を議論したことがきっかけとなりました。以前は察知できていなかった前兆を管理者がキャッチしてくれるようになり、心身の体調が優れない社員を見つけて報告してくれる体制に改善していきました。

この流れができてくると予防措置が取れるようになりましたね。万が一、深刻な状況になったとしても産業医や看護師の医療スタッフがフォローすることができます。この結果、以前は復帰せずに辞めてしまう方が多かったですが、現在では再び元気になり復帰してくれる社員も増えました。

ウォーキングラリーで運動する機会をつくる

ーーほかにはどのような施策を行なっていますか?

有馬:健康診断の結果で脂質に関係する数値が上昇していることがわかりました。仕事柄、一日中デスクワークをしていることや新型コロナウイルスの影響でリモートワークをすることも多く、運動不足が一つの原因であると思います。そこで、運動機会を提供することが重要課題だと考え、開催した「ウォーキングラリー」のイベントは大変効果があったと思います。

これは期間中の1カ月間に歩いた歩数を競い合うイベントです。社員全員にスマートウォッチを配布して歩数を測定してもらい、専用のアプリを使って自動的に歩数を集計します。ウォーキングラリーは開催期間が長いことから、このイベントをきっかけに健康を意識する社員を見かけることが増えましたね。

何も開催しなければ結果が出ることはありません。このようなイベントを企画して1人でも目の前の状況を変えることができれば、効果があったと考えるようにしています。これからも新しいイベントを考えて挑戦していきます。

法律を理解したうえで健康経営を進めてきた

ーー健康経営に取り組むなかで大変だったことはありましたか?

有馬:健康経営に取り組んでいますが、私は専門家ではありません。そのため、労働基準法や労働安全衛生法などの法律が難解で、意図を理解することが大変でした。より専門的な情報については専門のスタッフに助けてもらうことで理解して腑に落ちると、非常に進めやすくなりました。

ーー健康経営に対する社員の皆さんの反響はいかがでしたか?

有馬:健康経営の取り組みを素直に受け止めてくれる社員が多かったです。健康診断の受診など、会社で活動に協力的に取り組んでくれていますね。

また、当社は、アイデアを形にして、まだこの世にないものづくりに力を入れている会社です。みんなで集まり意見を出すことが好きな人も多く、自然と社員からアイデアが挙がってくることもあり、会社全体で取り組むことができていると思います。

働くことがより健康になる会社にしていきたい

ーー健康経営の今後の目標や計画を教えてください。

有馬:まず目の前の目標としては、健康経営優良法人認定を7年連続で取得することです。2年前に始まったブライト500についても3年連続で取得したいと考えています。

長期目標としては、社員の方たちの健康によって仕事の質が向上していくことですね。「働くことがより健康になる会社」を目指しているので、社員が一生懸命働いた結果、心身ともに健康になれたと実感できる会社にしていかなければならないと考えています。

ーー最後に、健康に関心のある読者の方や企業で健康経営を担当されている方に向けてメッセージをお願いします。

有馬:健康経営の取り組みは、社員の健康を資産ととらえて会社をより豊かにするものです。健康と経営は相乗効果となるので、健康を良くしようと努力すると良い会社ができ、会社の実績につながっていきます。

健康経営を担当されている方は、自分の健康だけでなく社員の健康を考えなくてはならないため、ご苦労も多いことかと思いますが、経営者の健康経営への理解を促し、熱心に取り組むことで成功につながっていくのではないでしょうか。

ーー本日はお話いただきありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社ネクストビジョン

インタビュアー:塩野実莉

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