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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

「保健室」の活動とは?株式会社ガスパルの健康経営をインタビュー

会社の規模拡大とともに、健康経営の体制づくり

ーー本日はよろしくお願いします。まず御社の事業内容について教えてください。

小野さん(以下、小野):当社はLPガスの販売を中核事業として展開しています。大東建託のグループ会社であるため、大東建託が建てたマンションの各ご家庭に、安全にガスを供給するのがおもな事業です。従業員数は、正社員とパート・アルバイトを含め1,000人以上となっています。

人事部には4つの部門があり、そのうち「保健室」が健康経営を推進している部門です。

栃木さん(以下、栃木):私は2021年に入社しました。以前も産業保健を活動のベースとしており、企業内で個別の健康相談に対応したり、健康施策に携わったりしてきました。ガスパルでは保健室の立ち上げ時から採用されています。

松浦さん(以下、松浦):私は栃木とともに保健室に所属し、衛生管理者としての業務を行なっています。衛生委員会の実施や職場巡視、社員面談の調整などがおもな業務です。

ーーありがとうございます。健康経営に着目された経緯についてお聞かせください。

小野:当社の経営理念は「先保後利。全従業員の働きがいを追求し、保安を極め、豊かな社会の実現に貢献する。」 です。ガスという生活基盤を担っているのでお客様の安全・安心な暮らしを守ることが重要ですが、そのためにはまず、そのサービスを実践する人の「働きがい」が不可欠です。このように、従業員を大切にすることは以前から重視していました。

健康診断の受診フォローなど、法令に基づく健康の取り組みは以前から実施していましたが、「健康経営優良法人」に初申請したのは2019年です。その頃から会社の規模が順調に拡大し、社員数が900人を超えていましたので、健康増進の社内体制もよりしっかりと整えていきたいと考えました。

2020年に健康経営宣言を社内外に発表し、社員の健康づくりを専門に担う保健室ができたのが2021年です。健康増進を専門とする部門を設けることは、「社員の健康に力を入れていく」という会社からのメッセージでもあります。

健康づくりを目的とした「ヘルスアップキャンペーン」

ーー具体的な取り組みについても教えていただけますか?

小野:健康診断やストレスチェックといった一般的な内容のほかに、昨年から独自施策として「ヘルスアップキャンペーン」を始めました。健康意識を高めてもらうことを目的とした、社員参加型のイベントです。

ーーどのようなキャンペーンなのでしょうか。

小野:健康診断結果から全年代で肥満率が高いという課題がありましたので、社員の減量を目指して実施しました。「1g減ったら〇ポイント」というように、減量に応じて会社からポイントを付与するというものです。獲得したポイントは通販サイトで使用することができ、楽しみながら健康活動に取り組むことができます。

ーーポイント制はユニークですね。参加者の方の反応はいかがでしたか?

小野:実施後のアンケートでは、好意的な反応が多かったです。このヘルスアップキャンペーンは全員が参加できることを重視していましたので、減量の必要がない方も参加できるような仕組みにしました。

特に減量が必要な方には付与するポイントを割り増しして、減量の必要性がない方には自分なりの健康法を投稿してもらうよう呼びかけ、投稿によってポイントが得られるようにしました。

栃木:例えば、昨今は動画配信サービスを利用して誰でもエクササイズ動画にアクセスできるので、お気に入りの動画やダイエットに効果があった動画を紹介してくれた社員がいましたね。

小野:2023年には運動習慣の定着のため、歩数に応じてポイントを付与するイベントを企画しています。

社内外から好評の全社イベント「ecoウォーク(エコウォーク)」

ーーほかにイベントは実施されていますか?

小野:2022年5月に、「ecoウォーク」という全社イベントを実施しました。全国に100ある販売所ごとに近隣をウォーキングしながら街のゴミ拾いをするというものです。ゴミを拾いながら2時間ほどかけて3~4kmのコースを歩くため、運動と社会的な活動が両方できました。

神永さん(以下、神永):以前は全社で春にスポーツ大会を実施していましたが、新型コロナウイルスの影響で集合イベントが難しくなりました。そのため、運動促進とコミュニケーションの活性化を目的として、少人数で社員どうしの距離も確保できるウォーキングを実施したんです。

小野:実施後のアンケートでは「地域の方から感謝の言葉をいただいた」という声もあり、社員から好評でしたので、今後も続けていきたいですね。

研修や「保健室だより」など情報発信も

ーー健康に関する情報発信についてはいかがでしょうか。

小野:外部に研修を委託していた時期もありますが、現在はそれに加えて社内でもカスタマイズし、半期に一度は保健室主体で研修を設けています。全社員向けのセルフケア研修、管理職向けのラインケア研修、女性特有の健康課題など対象者やテーマはさまざまです。実施後のアンケート回答も次の企画内容に生かしています。

ーー「保健室だより」というものもあるそうですね。

小野:3カ月に一回、保健室からの健康情報をメール配信しています。もともとは保健室が新設されたこと、健康に関して相談できることを社内に周知するために始めました。

栃木:社員一人ひとりが個人IDでアクセスできる健康システム上で、健康診断結果やストレスチェック結果、残業時間、保健室だよりのバックナンバーなどを参照できます。

松浦:ご自身の健康情報と保健室の活動内容がまとめて確認できるよう、職場巡視の結果や安全衛生委員会の議事録も掲載しています。

全国の社員とより距離を縮めていきたい

ーー健康経営について、今後の展望があればお聞かせください。

小野:保健室が立ち上がって一年半ほど経ち、「健康に関することは保健室に相談しよう」という空気がだんだんと社内に浸透してきたと感じています。そこで今後は、より社員を巻き込みながら活動をしていきたいです。 

栃木:新型コロナウイルス感染者の復職時は保健室が体調確認の面談をしていますので、それをきっかけに保健室の活動について知ってもらえたという面もあると思います。当社が健康経営優良法人の認定を受けていることについても、社員が誇りに思い、ワークエンゲージメントを上げるきっかけになるように情報発信をしていきたいですね。

松浦:本社に勤務する社員よりも物理的に距離が遠い、全国の販売所社員との距離も縮めていきたいと考えています。保健室のサービス標準化も今後の目標の一つです。

ーー最後に、健康に関心のある方や企業で健康経営を推進されている方に向けてメッセージをお願いします。

小野:どの会社でも、社員が健康で生き生きと働けることが大切だと思います。当社でもまずは推進者である私たちが、そうした社員の姿を目標としながら活動を深めていきたいです。

神永:社員だけでなく、そのご家族やお客様に対しても健康増進の働きかけができたらと思います。会社どうしが連携して活動できたら、世の中全体がより健康になっていくのではないでしょうか。

ーー本日はお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社ガスパル

インタビュアー:青柳和香子

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