サントリーウエルネスオンラインの健康食品・サプリメント・化粧品

企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

活気のある職場をつくるには健康第一。株式会社エネサンス東北にインタビュー

住宅総合サービスを行なう、株式会社エネサンス東北

ーー本日はよろしくお願いします。まず、御社の沿革やおもな事業内容について教えてください。

小棚木さん(以下、小棚木):宮城県仙台市に本社を構え、エネルギー事業としておもにLPガスとプロパンガスの製造・販売を行なっている会社です。近年は、新築やリフォームなどの住宅事業、電力媒介、太陽光発電、蓄電池等も行ない、「住宅総合サービス業」として幅広く展開しています。

瀬野尾さん(以下、瀬野尾):事業統合を繰り返して、2008年にエネサンスグループが誕生いたしました。エネサンスホールディングスを親会社に、当社のほかに、エネサンス北海道、エネサンス関東、エネサンス新潟、エネサンス中部、エネサンス九州と、日本各地にグループ販売会社がございます。

ーーありがとうございます。健康経営を始めたきっかけはどのようなことでしたか?

小棚木:2019年に在職中の従業員8名が病気で入院し、そのうち1名が血管事故で亡くなってしまう出来事がありました。そのことがきっかけとなり、会社として従業員の健康についてより強く考える方針が決まり、健康経営の取り組みを始めるに至りました。

社内アンケートで健康に対する意識調査を定期的に行なう

ーー最初はどのような取り組みから健康経営を始められたのですか?

小棚木:まずは社内で健康に対する意識調査を行なうために、社内全体で健康に関するアンケートを実施しました。飲酒頻度や喫煙状況、運動習慣などについて質問し、その結果は社内広報の「けんこうだより」を通して会社全体にも報告しました。

社内アンケートの結果、喫煙率が32%と高いことがわかり、「就業時間内・社用車・懇親会を禁煙とする」喫煙ルールを作成し、改善を図るための取り組みを始めました。

運動習慣として部活動を推奨

ーーその他、従業員の皆さんの健康状態で改善が必要だと感じられたことはありましたか?

小棚木:アンケートの結果から運動習慣を持つ従業員が少ないことも見えてきたので、改善が必要だと感じていました。従業員の運動習慣を促進するために、当社ではフットサル部、野球部、陸上部など、社内部活動を活用しています。研修時に各部の活動内容を紹介したり、毎月発行する社内広報の「けんこうだより」で紹介したりと部活動への参加を促し、運動するきっかけをつくれればと考えています。

瀬野尾:新型コロナウイルスの影響で、部活動を推奨できない期間も続いていましたが、昨年から活動を再開し、新しい部活動を作って活動する従業員たちも増えてきているので、今後は運動する習慣が徐々に増えていくのではないかと思います。

現在、部活動は10種類ほどあり、5人以上のメンバーがいないと運営できない仕組みになっているので、約3人に1人の従業員が参加してくれている状況です。このなかには運動系の部活動以外もありますが、定期的に集まりコミュニケーションをとることで心の健康にもつながっているのではないでしょうか。

健康診断の日は自分の健康について考える日

ーーその他に取り組まれている施策はありますか?

小棚木:年に一度、全従業員向けの健康に関する研修を行なっています。なぜ健康に取り組むのか、生活習慣のなかでも喫煙、食生活、ストレスについて等の研修を行なうことで社内教育を進めています。

瀬野尾:健康診断は全従業員が毎年受診していますが、当社では健康診断の日を「健康について考える日」と設定し、健康診断後は仕事を休んで、自分の健康についてあらためて考える時間を過ごしてもらっています。従業員のなかには夫婦で一緒に受診し、お互いの健康について話し合ったことを報告してくれる方もいました。また、要再検査・要精密検査となった従業員は再検査受診のため就業時間内に病院に行くことを許可しています。

また、年末には、60歳以上で健康診断の再検査がなく、禁煙し、定期的に運動している人に健康経営賞の授与を行なっています。今後も、積極的に健康に取り組まれている方については表彰をしていきたいと思います。

心の健康に対する取り組み

ーー心の健康について、何か取り組まれていることはありますか?

瀬野尾:エネサンスグループ全体の取り組みですが、ストレスチェックを毎年実施しています。この取り組みは、体の健康だけでなく心の健康状態についても自分自身で理解してもらうことを目的として行なっているものです。結果に応じて、産業医に診てもらったり相談したりすることができるので、不安の解消や早期発見、早期治療につながっていると考えています。

健康経営への意識が向上してきている

ーー健康経営に取り組むなかで大変だったことはありましたか?

小棚木:喫煙率を減らす取り組みを行なっていますが、なかなか数字に表れなくて大変ですね。近年は新しく従業員を採用することも多く、社内の取り組みで禁煙率が向上したとしても、新しく入社してくださる方が喫煙者だと喫煙率は上がってしまうので、数字につなげることはなかなか難しいと感じています。

瀬野尾:今年は事務所内の喫煙所を撤廃する施策を検討中で、現在従業員の意見を確認しながら進めているところです。タバコを吸う機会がより少なくなると思うので、このことがきっかけとなり、禁煙する従業員が増えてくれれば良いなと思います。

ーー健康経営の取り組みを進めていくなかで、健康経営の効果や社内外からの反響はいかがでしたか?

小棚木:社内では禁煙に取り組んで成功した方や、食生活に気を配るようになった方がいらっしゃるなど、健康への意識が向上していることを実感しています。また、病気で入院された方が2019年は8名いらっしゃいましたが、2020年は7名、2021年は3名と減少傾向にあることも健康経営の取り組みの成果と考えています。

瀬野尾:エネサンスグループのなかでエネサンス東北が最初に健康経営に取り組んだので、グループ各社から「何から始めたらいいのか?」「何をしたらいいのか?」とアドバイスを求められる機会が増えています。

また、取引先と名刺交換をしたときには名刺に入れている健康経営優良法人のロゴをみて、「健康経営に取り組まれているのですね」と話題になることもあり、健康経営に対する関心が以前よりも高まっていると感じています。

再検査率の減少を目指して

ーー健康経営の目標や今後注力していきたいことを教えてください。

小棚木:目標としては体の健康だけでなく心の健康についても注力していくこと、健康診断の要再検査となった人の受診率向上と再検査率の減少、特定保健指導の受診率向上を図っていきたいと考えています。

現在も再検査や特定保健指導は就業時間内の受診が認められていますが、今後さらに受診率を上げるため、特定保健指導を受けた方にアンケートを実施し、その結果を社内に発信することも検討中です。「特定保健指導はどのようなことをするのか」「実際に受けてみてどうか」などを知ることが、受診につながるのではないかと考えています。

ーー最後に、健康に関心のある読者の方や健康経営を担当されている方へ向けてメッセージをお願いします。

小棚木:「従業員の一人ひとりが生き生きと働けるような活気のある職場をつくるには、健康が第一」というのが当社の考えですので、それを後押しできるような施策を今後も継続して行なっていきます。

瀬野尾:当社が健全な経営を行なっていくための方針として”HSSE”を掲げていますが、そのなかの”H”は健康を意味しています。従業員の心身の健康が企業の成長に大きくつながりますし、働きやすい職場環境をつくるという意味でも健康は大事ですので今後も注力して取り組んでいきます。

ーーお話をお聞かせいただきありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社エネサンス東北

インタビュアー:塩野実莉

サントリーウエルネスのおすすめ商品はこちら

商品を探す

健康食品・サプリメント

スキンケア・ヘアケア

健康グッズ