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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

健康への意識改善に取り組み、病を未然に防ぐ。株式会社デイリートランスポートに取材

株式会社デイリートランスポートは食品の仕分け・輸送を行なう会社

ーー本日はよろしくお願いいたします。はじめに、御社についてお聞かせください。

佐藤さん(以下、佐藤):当社は1988年にグループ会社の物流関連会社として設立された会社です。現在ではグループ内の物流のほかに、大手コンビニエンスストアやスーパーマーケットなど、おもに食品を扱う輸送と倉庫内仕分けを行なっています。現在は船橋、名古屋、茨城に事業所があります。

ーー健康経営に取り組むきっかけはあったのでしょうか?

佐藤:当社では以前から、事業としてトラックを運転する以上、健康起因の交通事故を絶対に起こしてはいけないと考えていました。そのため、社員の健康診断はもちろん、その結果に基づく再検査の要請、結果の確認などを行なってきました。

持病があり服薬をしている社員の体調確認もしっかり行なっていますが、それは結局対処に過ぎません。会社全体として、未病予防や健康そのものへの意識改善に取り組む必要があると感じていました。

そこで、客観的な指標と認定基準があることで、健康への取り組みを途中でやめることなく継続できるのではと思い、健康経営を宣言することにしました。

強制ではなく楽しく運動する機会を提供

ーー具体的にはどのような施策を行なっているのでしょうか?

佐藤:健康診断では肥満、高血圧という所見の人が多く、慢性的に肩こり、腰痛を訴える人が多かったことから、まずは運動をする機会を提供するために、事業所内にトレーニングルームを設置しました。

十分なスペースがない事業所では、スポーツジムを法人契約して、無料で使えるようにしました。

高血圧・肥満に対しては、医師から食生活を見直すよう所見がついても、自分で改善するのはなかなか難しいですよね。そこで会社で補助をして栄養バランス、カロリー、塩分が計算されている健康食のおかずを冷凍庫に常備。昼食時や夜勤の食事のタイミングで気軽に食べられるよう準備を整えました。

また、「健康」といっても体だけではなく、心の健康も大切です。余暇も健康的に過ごせるように、また社員同士が仕事以外の関わりも持てるように、サークル活動も行ない、四半期に一度、会社からも活動費の助成をしています。

最初の頃は、活動内容について限定しませんでしたが、やはり体を動かしたり、外で何かをしたりという目的に合った活動ということで、現在行なっているのはゴルフと釣りです。釣りは未経験者でも気軽に楽しむことができますし、釣った魚を持って帰る楽しみもあります。釣りをやったことがない人にアドバイスをしてくれる経験者がいたり、魚の捌き方を教えてくれたりする人もいて、自然とコミュニケーションも取れると好評です。

ゴルフもハードルが高そうですが、若手も参加しやすいよう、ベテランが声をかけて参加を促すなど、職位や年齢、ゴルフ歴などの壁がない環境を整えて、みんなが楽しめるよう活動しています。

ーー取り組みを行なうなかで、大変だったことはありますか?

佐藤:健康宣言をして、これから活動を活発化していこうという時にコロナで、行動自粛・制限がかかってしまい、企画したことが実行できないこともありましたが、健康経営だから大変だったということはありませんね。

当社では、いきなり歩こう、走ろうではなく、誰もが気軽に取り組める健康への取り組みを心がけているので、チャレンジしやすさはあるかと思います。

社内に広がるポジティブな雰囲気

ーー社内ではどのような反響がありましたか?

佐藤:いろいろ企画してくれてうれしいという声の一方で、そんなことをしてもすぐには変わらないというネガティブな声もいただきました。何事もそうでしょうが、新しいことを始める際は全員から賛同を得るのは簡単なことではありません。

しかし、取り組みを続けていくなかで、「今まで話したことがない人と話せた」と話してくれる社員も出てくるなど、ポジティブな雰囲気が広がったように感じますね。

また、数週間お昼ご飯を健康食に変えただけで顕著に体重が落ちた人は、「今まで運動量に対して、食べ過ぎていたことがわかりました」と、自己否定をすることなく、過去の自分を振り返ることができるといった結果が出ています。

今後は取り組みによる結果の可視化を目指す

ーーこれから注力していくことがあれば教えてください。

佐藤:結果が出ている社員がいる一方で、まだ大半の社員の結果が見える形まで取り組みができていません。今後は、取り組みの結果についても可視化できる仕組みを整えていかなければと思っています。

例えば、今後は全員が必ず一つ、どんなに小さなことでもいいから健康に関するチャレンジをしていき、結果が見える形にして、心身の健康を自分で褒めてあげたり、相手のチャレンジを称えてあげたり。そういう雰囲気の会社にしていきたいですね。それこそ、健康経営なのではないかと思います。

ーー最後に、健康に関心がある読者の方へ向けてのメッセージをお願いいたします。

佐藤:以前、当社にエントリーしてくれた大学生は、もともと「健康経営」という言葉を聞いたことがなかったそうです。ところが、就職活動中に当社のホームページで知って、どのようなものか調べたそうです。そして、健康経営を取り組んでいる会社であれば安心感を持って働くことができるし、自分も参画したいとエントリーしてくれました。

これからの時代、ますます“健康”は大事になっていくでしょう。“健康”と一言でいっても、奥が深いと感じています。もちろん病気や怪我がないことも健康ですが、病と付き合いながらも幸せに生活をしている人もいますよね。

その人なりの健康の状態があると思うのでいろいろな人が、それぞれ自分にあった健康を目指すことが最も健康的なのではないかと思います。 

ーー本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社デイリートランスポート

インタビュアー:島田佳代子

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