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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

健康経営を推進し、自動車整備業界のイメージをアップ!株式会社東和にインタビュー

宮古島で必要とされる会社を目指して

ーー本日はよろしくお願いいたします。はじめに、御社の沿革や事業内容を教えてください。

新城さん(以下、新城):弊社(通称:ロータス東和オート)は、昭和52年11月に先代が創業し、宮古島で45年以上続く、自動車整備と自動車販売を行なっている会社です。5年前に事業承継をし、私が2代目になります。

私たちが大事にしているのは、会社で働く社員とその家族が幸せになり、お客様とこの地域を幸せにし、結果として会社がこの地域に必要とされ続けるということ。

地域に必要とされる会社であることが大前提ですが、その部分だけを追求するのではなく、この会社で働くことが社員にとって価値がある、家族や周りを幸せにできるという感覚がないと、どうしても自己中心的になってしまいます。

誰かのために役立っているということを常に意識し、利他の心を持って仕事をすることが重要だと考えています。

社員の健康を考え、健康経営に取り組む

ーー御社が健康経営を始められたきっかけについて教えてください。

新城:弊社では、マラソン大会や地域での駅伝大会に出場するなど、体を動かす機会は存在していました。しかし、社員によって参加する・しないの差があり、健康面に不安を感じる社員が少し出てきたこともあり、会社として本格的に健康を意識して何かできないかと考え始めたのがスタートラインだったと思います。

健康的で有意義な休日を過ごすための施策

ーー実際にどういった施策を行なっているのでしょうか?

新城:まずは全社員が受診していた健康診断において、再検査や要検査になった場合の費用を会社で負担することで、社員一人ひとりが自分の健康状態を意識することから始めました。

次に各自健康に関する目標を掲げてもらいました。例えば、ダイエットや禁煙でも構いません。その自分が掲げた目標に向かって、計画通り実行できているのかを年2回の面談時にヒヤリングしています。

職場自体の男女比は6対4ほどですが、女性社員にどんな運動機会を設けたいかを尋ねたところ、「ヨガをやりたい」という声があり、すぐに導入しました。無理なく続けられるよう月に2回講師の方に来社していただき、レッスンがスタートしました。これがなかなか好評で3年ほど続いています。

講師の方はもともと弊社のお客様で、気軽に相談できる間柄だったので、「腰を痛めている人がいるので、激しい動きは避けてください」「今回はハードなヨガをお願いします」といったように、毎回こちらの状態にあわせた内容のレッスンを行なっていただいています。

このヨガは、あくまでも休日の短い時間を使い、健康的な体作りをすることを前提としているため、就業日ではなく、毎月第一、第三土曜日の朝8時に開催しています。

休日の早朝開催なので、前日飲み過ぎたり、夜更かしをしたりすると参加するのが難しくなります。普段から休日に早起きをする習慣がない社員に、休日の早朝から活動することで1日を有意義に過ごしてもらいたい、またそういったことを意識させることを考えて、時間も設定しました。

強制ではないにも関わらず、初めは、「ヨガ?」と言っていた男性社員も、すっかりはまり、当日体調不良や別の予定がある社員以外はほぼ参加してくれています。

取り組みを通じて、変わった健康への意識

ーー取り組みを通じて、社員の方の健康に対する意識は変わってきていると感じますか?

新城:そう思いますね。体を動かすこともそうですが、食育の研修を行なったことで、普段自分が何を食べているのか、カロリーへの理解も高まり、以前より意識して食事をするようになった社員も少なくありません。

自分が健康的な生活をするためには何をしたらいいかというテーマから、ダイエットをしたり、食生活を改善したりするなど、意識が高まってきたことを実感しています。

実はこれは社内評価制度に連動しています。例えば、1年間病気もせず、休まず仕事ができた社員を健康推進賞として社内表彰しているんですよ。

他にもタバコをやめるのは難しいだろうと思われていた数名の社員が、健康を意識してタバコをやめるなど、健康経営での取り組みによる効果は確実に出ていると感じています。

コミュニケーション向上にも一役

ーー取り組みに対する社員の方からの反響はいかがでしょうか?

新城:特にヨガに関しては、みんな楽しそうに参加してくれて、「明日はどういった内容ですか?」と聞いてくれる社員もいます。

2週間に1回のペースでやっているので、ハードな内容で行なうと、翌日あるいは月曜日に筋肉痛になる人もいて、社員同士でヨガ後の体の状態を報告し合う姿も目にします。ヨガはただ体を動かす機会だけではなく、社員間のコミュニケーションが活性化するコンテンツの一つにもなっているように感じますね。

自動車整備業界のイメージを向上させたい

ーー健康経営の取り組みで、今後の計画されていることや、注力したいと思うことがあればお聞かせください。

新城:今後はマラソンやゴルフなど、健康的な活動をたくさんやっていきたいとは思っていますが、社員からの要望がないと一方通行になってしまうので、なかなか難しいとは思っています。

弊社は、社員の健康面に不安があったことがきっかけで健康経営に取り組み始めました。きっかけはそうでしたが、今考えているのはもっと大きなこと。

自動車整備に対しての世間一般の方のイメージは、決して良いものではなく、3K(きつい・汚い・危険)と呼ばれる業種です。そのイメージを払拭するぐらいの明るく、キレイかつ、健康的な職種に変貌することによって、子どもたちが憧れるかっこいい職業にしていきたいと考えています。

自動車整備士がオイルにまみれて仕事をしていても、健康的で、充実した生活を送っている姿を子どもたちが見ることによって、こういう仕事に就いてみたいと憧れてもらえるのではないでしょうか。

整備士が健康的な生活を送ることで、少しでも業界のイメージを変えていくことにつながっていったらいいと思っています。

SNSを通じて健康経営の取り組みを発信

ーー健康経営への取り組みは、採用活動にもプラスの効果をもたらしていると思われますか?

新城:これはまだまだ難しいと感じています。例えば募集するときにハローワークを使っても、現状、ハローワークでは健康経営に特に触れる項目がありません。健康経営を行なっている会社というのは、社員の健康を意識している会社です。健康経営に認定された企業情報を労働局が、求職者が仕事を探すときに有利な情報の一つとして活用することが急務だと思っています。

昨今、我々の業界では整備士不足が深刻な問題になっています。弊社では健康経営の取り組みをSNSで発信していくことで、モノやサービスだけを発信する以外の活動から、「少し気になる会社」としてお客様や地域の方に知ってもらう取り組みをしています。

昨年入社した女性社員は別の会社に勤めていましたが、面接で、「ヨガをやっている会社って楽しそうですね。自分もヨガをしてみたいです」と言ってくれたんです。

今後も発信を強化し、優秀な人材確保につなげていけたらいいですね。

ーー最後に健康に関心のある読者の方へのメッセージをお願いいたします。

新城: よく周りの企業の方から、「健康経営優良法人はどうやったら取れるの?」「誰かにお願いしているの?」と聞かれることがあります。もしかすると認定を得るのは難しいと感じるかもしれません。

私は申請に関わることなど、すべて自分でやるようにしました。実際にやってみると、別に難しいことはありませんでした。

社員の健康を守ることは経営者としての責務です。それを言うだけではなく、きちんと実行に移す手段として、健康経営という取り組みを推進していくのは、経営者にとって必要不可欠ではないかと思っています。

難しいとは考えず、まずは、何かしらやってみることが一番だと思います。

ーー本日はお話いただき、ありがとうございました!

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社東和

インタビュアー:島田佳代子

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